GDP(国内総生産)
GDPとは、別名国内総生産と呼ばれる経済指標で、経済成長率に繋がる指標であり、国の経済規模を表す為の重要な指標です。
一定期間に国内で生産されたサービスや財の付加価値の金額を合計したものがGDPです。
GDPは米国内で生産されたサービスなどが対象となっているので、アメリカにて仕事を行っている外国人労働者が得た所得もGDPに加算されることになります。
類似の経済指標にGNP(国民総生産)というものがありますが、GNPは海外で仕事を行っているアメリカ人の所得も対象となる指標です。
指標としては、GNPの重要度はGDPに比べると劣ります。
アメリカの経済指標であるGDPは四半期ごとに確定されますが、GDPの速報値、暫定値、確定値というように3種類に分けられており、それぞれ速報値は1,4,7,10月に、暫定値は2,5,8,11月に、確報値は3,6,9,12月に発表される仕組みとなっています。
GDPの内訳
GDPの内訳を見てみると、大きく4つにわけられ、それぞれ個人消費支出、設備投資、住宅投資、在庫投資となっています。
アメリカのGDPの7割を占めると言われている個人消費支出は、個人消費者が購入するサービスなどが中心となっており、中でもサービスへの消費は4割を占めると言われている、GDPの中でも最も構成比の高い分野です。
設備投資は、構築物、機械設備、ソフトウェアと、さらに3つに分類され、その内構築物は住居以外の建物や鉄道、機械設備とソフトウェアは、主にはコンピューターに使用される情報関連設備投資と企業向けの産業機械への投資が対象となっています。
続いて住宅投資です。
住宅投資は単身用の住宅と家族用の住宅の2つに分けられており、景気の動きを知るには重要な分野となっています。
特に耐久消費財との関連性が高いとされている指標です。
そして最後に在庫投資ですが、最近では在庫管理技術が進歩し、在庫投資の変動幅は小さくなってきたものの、在庫投資はブレが大きく予想するのが難しい分野とされています。
しかし、景気の動向を知るには大切な項目でもあります。
GDPの為替への影響
雇用統計の非農業部門雇用者数変化や失業率、そしてFOMC政策金利などと共に米国最重要指標の一つとして為替への影響も大きいGDPですが、最も注目され為替への影響が大きいのがGDPの速報値です。暫定値、確報値については比較的為替変動は小さめですが、GDPが上方修正、下方修正されるなど事前予想に比べて大きく違った結果となり、為替への影響が大きい場合もありますので注意が必要です。
GDPは改定されることも多いので、短期の動きよりも中期の動きを知るのに向いている指標と言えますが、特にGDP速報値での為替への影響は非常に大きいということを覚えておきましょう。